AI研修の助成金|対象条件・助成額と研修会社の選び方【2026年度】

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AI研修の費用は、国の人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)か、東京都のDXリスキリング助成金で一部を戻せる場合があります。どちらも研修を始める前の届出が必須で、開始してから気づいても遡れません。

令和8年8月3日の改正で、国の制度は職務に直結しない汎用的なAI研修を対象外としました。テーマが生成AIであることは、それだけでは対象条件になりません。

AI研修に使える助成金は主に2制度

全国で使えるのは人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コース、都内の中小企業が短時間の研修に使えるのは東京都DXリスキリング助成金です。前者は原則10時間以上の訓練が対象で経費助成は中小企業75%、後者は3時間以上10時間未満の研修が対象で助成率は3/4です。

以下の制度内容は、2026年9月1日に厚生労働省と東京しごと財団の公開資料で確認しました。申請時は最新の支給要領・募集要項を優先してください。

人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)

雇用保険適用事業所の事業主が、新規事業・DX・GXに伴う職務へ必要な知識や技能を雇用保険被保険者へ習得させるOFF-JTを支援する制度です。令和8年度末(2027年3月末)までの時限措置とされています。

  • 対象事業主:雇用保険適用事業主。対象労働者は雇用保険被保険者
  • 対象訓練:職務に関連する専門的な知識・技能のOFF-JT、原則10時間以上
  • 経費助成:中小企業75%、中小企業以外60%
  • 賃金助成:中小企業は1人1時間1,000円、中小企業以外は500円
  • 期限:訓練開始日の6か月前から1か月前までに職業訓練実施計画届を提出

従業員を雇用していない個人事業主本人の受講は対象になりません。要件と提出書類は人材開発支援助成金の制度ページにまとめています。

東京都DXリスキリング助成金

都内に本社または主たる事業所がある中小企業等が、都内事業所に常時勤務する従業員へ行う短時間のDX研修を支援する制度です。1研修の総時間が3時間以上10時間未満という点が、国の制度と最も違います。

  • 対象事業者:都内に本社・主たる事業所がある中小企業等(代表者・個人事業主本人は対象外)
  • 対象研修:DX推進に必要な知識・技能のOFF-JT、1研修3時間以上10時間未満
  • 助成率:対象経費の3/4
  • 上限:1人1研修75,000円、1申請企業の令和8年度上限100万円
  • 期限:研修開始予定日の1か月前までに交付申請し、交付決定後に開始

交付申請の受付は2026年3月1日から2027年2月28日までです。対象外になりやすい研修や必要書類は東京都DXリスキリング助成金の制度ページに載せています。

2制度の使い分けは研修時間と所在地で決まる

研修時間が10時間以上なら国の制度、都内の事業所で3時間以上10時間未満に収まるなら都の制度が候補になります。同じ研修経費に両方を重ねて受給することはできません。

訓練時間は研修会社を決める前の設計事項です。カリキュラムを何時間で組むかによって使える制度が変わるため、見積依頼の段階で総訓練時間を確認しておくと選択を間違えにくくなります。

令和8年8月3日以降に対象となるAI研修・ならないAI研修

令和8年8月3日以降に計画届を提出する訓練では、職務に直接必要な内容かどうかで対象が分かれます。厚生労働省は、営業担当者が生成AIで商品提案書の構成案作成・文章生成・修正方法を学ぶ訓練を助成対象の例、生成AIを利用するために汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練を助成対象外の例として示しています。

対象外になった訓練の考え方

職業または職務に間接的に必要となる内容と、職業や職務の種類を問わず職業人として共通して必要な内容が対象外です。DXの概念、デジタル技術の概要、データ活用の考え方を学ぶ訓練は、厚生労働省が示した対象外の例に当たります。

分かれ目は、受講後にその内容をそのまま担当業務へ適用できるかどうかです。全社員向けのリテラシー研修を検討している場合は、対象業務と成果物を具体化したカリキュラムへ組み替えられるかを先に確認してください。

対象労働者の選び方も要件になる

訓練内容に沿って受講者を選定しているかも判断材料になります。厚生労働省の例では、CO2排出量算定業務を担当する者を対象にする場合は助成対象、同じ訓練で人事や営業に従事する者を対象にする場合は助成対象外と整理されています。

研修テーマと受講者の担当業務がずれていると、内容が職務直結でも対象から外れることがあります。受講者名簿は参加できる人ではなく、その業務を担当する人で作ります。

eラーニングは同一労働者につき年度1回まで

助成を受けられる受講回数は同一の労働者に対して一の年度で3回まで、うちeラーニングによる訓練は1回までです。年度は支給申請日を基準に4月1日から翌年3月31日までを指し、令和8年8月3日以降に提出された計画届に基づく受講だけが回数に算入されます。

通学、同時双方向型のオンライン、eラーニング、通信制、定額制サービスは、それぞれ別の訓練類型として要件が定められています。今回の変更には経過措置があるため、適用関係は支給要領で確認してください。

助成額と実質負担の目安

中小企業は経費の75%と1人1時間1,000円の賃金助成が基本で、経費助成の上限は1人1訓練あたり訓練時間10時間以上100時間未満で30万円、100時間以上200時間未満で40万円、200時間以上で50万円です。中小企業以外は経費60%・賃金1人1時間500円で、上限は同じ時間区分で20万円・25万円・30万円です。

これとは別枠で、一定の要件を満たす中小企業向けに設備投資加算が新設されています。賃金要件などの追加条件を満たす場合に、訓練で習得した技能を活用する機器等の導入費用の50%(対象労働者1人につき15万円、10人以上は1訓練1事業所150万円が上限)が助成されます。

経費助成の上限は訓練時間で3段階

上限額は訓練時間で3段階に分かれ、時間が長いほど上限も上がります。10時間以上100時間未満の区分で上限30万円に届くのは、1人あたりの対象経費が40万円以上の場合です。

  • 10時間以上100時間未満:中小企業30万円/中小企業以外20万円
  • 100時間以上200時間未満:中小企業40万円/中小企業以外25万円
  • 200時間以上:中小企業50万円/中小企業以外30万円
  • eラーニング・通信制:中小企業15万円/中小企業以外10万円
  • 定額制サービス:1人1月あたり2万円

eラーニング、通信制、定額制サービスは経費助成のみで賃金助成は付きません。1人あたりの受講回数と1事業所あたりの年度上限もあり、同一の訓練・経費に他の助成制度を重ねられない場合があります。

東京都DXリスキリング助成金の上限

助成率は対象経費の3/4で、1人1研修の上限は75,000円、1申請企業の令和8年度上限は100万円です。年度上限に達するまで複数回の申請ができます。

対象経費が1人8万円なら助成見込額は6万円、1人12万円なら上限により75,000円です(単純計算であり、交付決定額・確定額を保証するものではありません)。パソコン等の購入費、通信料、交通費・宿泊費、消費税は対象経費に含まれません。

申請の流れと期限

人材開発支援助成金は訓練開始日の6か月前から1か月前までに職業訓練実施計画届を提出し、訓練終了日の翌日から2か月以内に支給申請します。東京都DXリスキリング助成金は研修開始予定日の1か月前までに交付申請し、交付決定を受けてから研修を始めます。

どちらも届出・申請の前に研修を開始すると対象外です。研修会社との契約日や開始日を確定する前に、提出期限から逆算してください。

人材開発支援助成金の手順

訓練内容と事業展開等との関係を整理してから計画届を出し、計画どおりに実施して支給申請します。

  1. 訓練内容、対象者、事業展開等との関係、訓練費用を整理する
  2. 訓練開始日の6か月前から1か月前までに職業訓練実施計画届を提出する
  3. 計画どおりに訓練を実施し、変更がある場合は変更前に届け出る
  4. 訓練終了日の翌日から2か月以内に支給申請する
  5. 労働局の審査後、支給・不支給の決定を受ける

郵送の場合は消印日ではなく労働局への到達日が提出日です。計画届を出しただけでは支給は確定せず、電子申請にはGビズIDが必要になります。

東京都DXリスキリング助成金の手順

研修内容と受講者を決め、開始予定日の1か月前までに交付申請し、交付決定通知を受けてから研修を開始します。

  1. 研修内容・受講者・見積を決め、教育機関が受講証明を発行できるか確認する
  2. 研修開始予定日の1か月前までに交付申請する
  3. 審査・交付決定通知を受けてから研修を開始する
  4. 研修終了後2か月以内に実績報告する
  5. 額の確定通知後に口座振替依頼を提出し、助成金を受け取る

受講者は総研修時間の8割以上を受講する必要があり、教育機関が発行する受講証明書が実績報告に要ります。電子申請はJグランツを使い、GビズIDが必要です。

助成金を前提にAI研修会社を選ぶときの確認項目

確認するのは、職務直結の内容へカリキュラムを組み替えられるか、総訓練時間を制度に合う長さで設計できるか、計画届と実績報告に必要な書類を出せるか、の3点です。テーマが生成AIであることや助成金対応という表記は、対象になる根拠にはなりません。

見積依頼の段階で次を聞いておくと、後戻りを減らせます。

  • 受講者の担当業務に合わせて演習課題や教材を差し替えられるか
  • 総訓練時間を10時間以上、または都の制度に合う3時間以上10時間未満で組めるか
  • カリキュラム、時間割、講師情報を書面で出せるか
  • 受講証明書、修了証、eラーニングの受講履歴を発行できるか
  • 実施方法が通学、同時双方向型オンライン、eラーニングのどれに当たるか

対象になるかどうかを最終的に判断するのは管轄の労働局と東京しごと財団です。シミュレーターで条件の当たりをつけたうえで、計画届の提出前に管轄窓口へ確認してください。

AI研修会社の比較一覧

掲載する10社はいずれも法人向け研修を提供しており、このうち料金の目安を公開しているのは3社(不動産AI研修(FUDO AI)、株式会社インソースデジタルアカデミー、トレノケート)です。社名・公式URL・研修形式は各社の公式サイトで確認した内容で、助成金の採択や対応を保証するものではありません。

先頭の不動産AI研修(FUDO AI)は、当サイト運営元のグループが提供するサービスです。訓練時間、計画届、対象者要件は、いずれの会社を選ぶ場合も研修側とすり合わせが必要です。

不動産AI研修(FUDO AI)

不動産実務と生成AIを組み合わせた法人研修で、現場業務への落とし込みを重視する場合の候補です。

  • 公式サイト:fudo-ai.com
  • 対応エリア:全国・オンライン
  • 形式:ハイブリッド・オンライン
  • 想定対象:経営層・管理職・全社員・営業
  • 主なテーマ:生成AI・不動産実務・業務効率化
  • 料金:研修は1人あたり20万円〜(14時間〜)、業務効率改善支援は要相談

Aidemy

法人向けにAI・DX・データ分析の研修をオンライン中心で提供し、伴走支援まで扱う会社です。

  • 公式サイト:business.aidemy.net
  • 対応エリア:全国
  • 形式:オンライン・eラーニング・実践研修・伴走支援
  • 想定対象:法人・DX推進人材・AI人材
  • 主なテーマ:AI・DX・データ分析・Python・生成AI
  • 料金:公式サイトで確認(公開価格なし)

AVILEN

AIリテラシーから開発、内製化支援までを一続きで扱う法人向けの研修会社です。

  • 公式サイト:avilen.jp
  • 対応エリア:全国
  • 形式:eラーニング・研修・OJT・内製化支援
  • 想定対象:全社員・ビジネス職・初級エンジニア・上級エンジニア
  • 主なテーマ:AIリテラシー・生成AI・AI開発・データ活用
  • 料金:公式サイトで確認(公開価格なし)

スキルアップAI

対面とオンラインライブを併用し、実務直結型の研修と伴走支援を提供する会社です。

  • 公式サイト:skillupai.com
  • 対応エリア:全国
  • 形式:対面・オンラインライブ・eラーニング・実務直結型研修・伴走支援
  • 想定対象:全社員・ビジネス職・AIエンジニア・データサイエンティスト・DX推進担当者
  • 主なテーマ:AI・DX・データ分析・生成AI・AIエージェント・RAG・Copilot・Power Platform
  • 料金:公式サイトで確認(公開価格なし)

株式会社インソースデジタルアカデミー

講師派遣と公開講座の両方を持ち、民間企業から官公庁まで幅広く研修を提供する会社です。

  • 公式サイト:insource-da.co.jp
  • 対応エリア:全国
  • 形式:講師派遣・公開講座・オンライン・eラーニング・動画
  • 想定対象:民間企業・官公庁・地方自治体・一般事業会社・システム会社
  • 主なテーマ:AI開発・機械学習・DX・Python・データ活用・プログラミング
  • 料金:公開講座は各講座ページに表示。講師派遣とカスタマイズ研修は個別確認

Schoo

オンライン動画とライブ授業を軸に、AI初学者から中堅エンジニアまでを対象とする法人向けサービスです。

  • 公式サイト:corp.schoo.jp
  • 対応エリア:全国
  • 形式:オンライン動画・ライブ授業・eラーニング・ワークショップ
  • 想定対象:法人・AI初学者・文系人材・中堅エンジニア
  • 主なテーマ:AI・機械学習・ディープラーニング・IoT・生成AI・ChatGPT・Gemini・Copilot
  • 料金:公式サイトで確認(公開価格なし)

SHIFT AI for Biz

生成AIの基礎から社内定着までを、ワークショップと伴走支援で扱う法人向けサービスです。

  • 公式サイト:shift-ai.co.jp/corp
  • 対応エリア:全国
  • 形式:eラーニング・ワークショップ・伴走支援
  • 想定対象:生成AI初心者・実務経験者・法人
  • 主なテーマ:生成AI基礎・ChatGPT・Copilot・プロンプト改善・セキュリティ・著作権
  • 料金:公式サイトで確認(公開価格なし)

MUKU合同会社

非エンジニア組織を対象に、AIエージェントの実務活用と定着支援を行う会社です。

  • 公式サイト:muku-group.jp
  • 対応エリア:全国
  • 形式:実践研修・導入支援・伴走支援
  • 想定対象:非エンジニア組織・経営層・現場社員
  • 主なテーマ:Claude Code・Codex・AIエージェント・業務効率化・AI活用定着
  • 料金:公式サイトで確認(公開価格なし)

株式会社eVisions

リアルタイムのWebセミナー形式で、経営者や営業部門向けの生成AI研修を提供する会社です。

  • 公式サイト:evisions.biz
  • 対応エリア:全国
  • 形式:リアルタイムWebセミナー・Zoom・Microsoft Teams・個別研修
  • 想定対象:経営者・営業部門・法人の部門研修・最小5名
  • 主なテーマ:ChatGPT・Claude・Gemini・Copilot・生成AI基礎・営業AI活用・Teams会議効率化
  • 料金:公式サイトで確認(公開価格なし)

トレノケート

集合研修と一社向けカスタマイズ研修を持ち、生成AIからクラウドまで扱うIT研修会社です。

  • 公式サイト:trainocate.co.jp
  • 対応エリア:全国
  • 形式:集合研修・オンライン研修・eラーニング・一社向けカスタマイズ研修・ハンズオン
  • 想定対象:新入社員・経営層・IT人材・ビジネス人材・法人
  • 主なテーマ:生成AI・AWS・Microsoft Azure・データ分析・機械学習・G検定・AIエージェント
  • 料金:各公開コースのページに受講料を表示。一社向けカスタマイズ研修は個別確認

制度そのものの詳細は人材開発支援助成金の制度ページと東京都DXリスキリング助成金の制度ページ、申請・研修設計の相談はAI研修・導入支援で受け付けています。